人と組織の生産最大化を目指すカイポケのEMの紹介

医療・介護・ヘルスケア・シニアライフなどの4つの領域で高齢社会の情報インフラを構築している株式会社エス・エム・エスで介護事業者向け経営支援サービス『カイポケ』でエンジニアリングマネージャーを担当している岩田です。

これまで、位置情報関連のWebサービス開発や、大手ソーシャルゲーム会社でのメディア開発などでサーバーサイドエンジニアとして開発に携わり、エンジニアリングマネージャーとしても組織に関わってきました。

今回は、事業の成長に伴う組織規模の拡大によるエンジニアリングマネージャーの急募という状況を背景に、エス・エム・エスにおけるエンジニアリングマネージャー(特にカイポケの開発組織における)の役割とやりがいについて、お話してみようと思います。

EMとは?

エンジニアリングマネージャーとはどういうものなのか?は、色んな所で話されていますが、どれも似たりよったりな内容ではあるものの明確にこれだ!という定義はないように思えます。

EMトライアングル *1では、以下のように技術・プロダクト・チームの3つを柱に、それぞれの間にこぼれている役割を担うものとして定めていて、沢山の役割がありますよね。

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(出典:Engineering Manager Triangle, エンジニアリングマネジメントトライアングルの考察:序

これを全て満たす必要がEMにはあるのでしょうか?

世の中の会社で、EMを募集している会社はたくさんあります。 それのどれもが似ている部分はあるが、上記のEMトライアングルを全て網羅するような役割で募集はしていないように思います。

私自身も過去の職場でEMの役割をやってきました。現職と過去を比較してもEMの役割は異なっていますので、各会社/組織が置かれているフェーズや組織規模、プロダクトの大きさなどによっても異なっているのではないかと考えます。 また、EMが必ず必要なのか?というと、組織やチームの規模などによっては必ずしも必要ではないと思ってはいますが、EMという名前ではなくても役割を果たしてる人というのは組織の中には必ず存在していると思います。 そういった意味では、EMは技術・プロダクト・チームの3つの中で、空白地帯を埋める人なのかもしれないですね。

ただ、最近の流れを見ると、特に技術とチームの間にあるピープルマネジメントが強く求められている傾向にはあると思います。

このようにEMと一言で言っても多種多様な役割があって、また会社によっても異なっているんだなと改めて思いました。

では、実際のところエス・エム・エスでのエンジニアリングマネージャーとはどんなものなのか?を実際に携わっているカイポケの開発組織での役割について話してみたいと思います。

カイポケの開発組織とEMとは?

私が現在携わっているカイポケというSaaSのプロダクトですが、一言で表すと 「業務効率化や財務改善など、介護事業者の経営改善に役立つサービスをワンストップで提供するサブスクリプション型のクラウドサービス」 となります。ご興味ある方は、こちらをご参照ください。

さて、本題のカイポケのEMとは何か?ですが、開発組織の体制から話していきたいと思います。 カイポケの開発・運用は介護経営支援開発グループという開発組織が携わっています。 大小約10チーム(エンジニア(QAエンジニア含む)のみ)くらい存在しております。

関係性はフラットな組織体制となっており、よくあるようなチームリーダー的な役職はありません。 チームが最大限、自分たちで考えて自律的に能動的に動けるように、また目の前の課題や担当している機能などをどのように成長させていくかも含めて裁量を持って動けるような体制をとっています。

組織として意思決定などの役割は以下のような人たちがいます。

  • テクニカルリード

    • 技術の意思決定などを行う人
  • プロダクトマネージャー

    • プロダクトに対しての意思決定などを責務として持つ人
  • エンジニアリングマネージャー

    • 人や組織に対しての意思決定などに責務を持つ
    • 組織改善など組織を良くしていくための活動
    • 組織横断(カイポケで言うと法律改正時対応のファシリテーションなど)での活動

カイポケの開発組織は、自律的に動くチームが主役の組織になっています。その中でEMはチームや人がより良く働けるように各メンバーと各チームへのサポーターとして、メンバーやチームの課題を発掘しプロダクトを前進させるための組織としての成長に貢献することが目的となります。そのため、「人と組織の生産性最大化」がミッションとなります。

カイポケEMの役割その1 ピープルマネジメント

ピープルマネジメントを通じて達成していくことは、

  1. お悩みごとや困りごとの発見と解決を行う
  2. キャリア形成のお手伝い
  3. 適切な評価でメンバーの成長に寄り添う
  4. 育成を通じて組織の戦闘力を上げていく

が上げられます。

特に1については、人数の規模が拡大すると、それまで出会うことのなかった課題が突然噴出することがよくあります。なので、組織全体としては一番気を使うところになりますし、日頃から関心を持ってメンバーと接していく必要があります。

これらに対して、1on1やオンボーディング、目標設定/評価というツール類を駆使しています。

特に1on1は大切なイベントだなと思って取り組んでいます。 なぜなら、普段、一緒に行動することが少ないメンバーとの会話をする時間は大事な時間だと思っているからです。

大切なイベントだからといって特別なことはしていません。 一つ大事にしている心構えとしては、メンバーの方になるべく話してもらうように、私自身は傾聴の姿勢を強く持つということくらいでしょうか。

お互いに自然体で話したいな。と思うことを話せる場作りを行ったり、必要に応じてコーチングやティーチングなどを交えて成長へのサポートを行ったりします。

私が行っている1on1の当日までの流れは、こんな風になっています。

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1on1の当日は、共有シートに何か書かれていれば、それをネタに会話を始めます。 ただ、毎回、何か書かれているわけではないので、そういう場合は、「今日は何を話しますかねー」という問い掛けからスタートすることが多いです。

雑談やアイスブレイク的なところから始まったり、その日は雑談で終わったりすることも多いです。 雑談なんかで終わって時間がもったいないとか思う人もいるかも知れませんが、私はそうは思いません。

1on1の目的はメンバーとのコミュニケーションを通じて、サポートしたり成長のアシストを行う時間だからです。 その目的を果たせるのであれば、形式としてこうあるべきという型にハマり過ぎないことも大事なのではないでしょうか。

 組織の課題や問題は、人に帰着することが多いと感じていて、誰かが不満に思っていることは個人的なことは除くと、組織全体の課題として解決していくことが本質的な解決につながるのではないかと考えます。

余談ですが、リモートワークによって、その難易度は格段に上がったなと思うことがあります。ただ、それはEMとしての腕の見せどころでもあると考えますし、今まで見てこなかった角度で見ていくことによる新しい発見ができるのではないかと思って逆にワクワクします。 ピープルマネジメントはポジションに関係なくできることであり、EMだからできることではないと思います。ただそれと同じくらいEMという役割における土台になるものだと考えています。

基礎だけど奥が深く、いつも大事にしたい役割の一つです。

カイポケEMの役割 その2 プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントと大きな括りにしていますが、基本はチームが自分たちで自立的・能動的に考えて実践していくため、プロジェクトマネジメントとして日頃から何かを行っているわけではないです。

では、何に対して行うのか?というと、「組織横断で動く必要のある時」がメインターゲットになってきます。

組織横断で動く必要のあるものとしては、

  1. 大規模障害が発生した時
  2. 介護報酬改定で組織横断で取り組みを実施する時
  3. 組織横断での施策を実施する時

大きく3つくらいに分類されます。

日常的には、3.に関わることが多いです。 組織横断での施策は、プロダクトに対してのプロジェクトや組織改善に対してのプロジェクトが上げられます。

プロダクトに対してのプロジェクトは、プロダクトボードという取り組みを行っているため、ボード内でのファシリテーションと最終的な意思決定者としての側面が強いかもしれません。

カイポケEMのやりがいはなにか?

カイポケでEMを担当することのやりがいはなんでしょうか?

カイポケ開発組織の課題として、

  1. 事業とプロダクトの成長速度が早く、組織がそこに追いついていないという現実がある。
  2. EMという役割が必要ではあるものの組織の中での活かし方が定まっていない

という2つの課題があります。

1つ目は、成長産業で事業を行いサービスを提供しているカイポケの成長速度が早く、それに対して組織として追いつけず成長を牽引できるような体制になっていないことだと考えます。

組織が事業やプロダクトに対して貢献していくために、将来を見据えた組織のあり方や足りないものを見つけ出して実装していくことが必要です。 また、優秀なメンバーがたくさんいる環境の中で、彼らのパフォーマンスを引き出しつつ、組織としてもより強くなっていくと考えています。 そういった組織をより強くしていくために、組織規模がそれなりに大きいとはいえ、まだまだ未成熟なフェーズのため完成された組織ではなく0ベースで色々なチャレンジを実践していき、発展途上の大きな開発組織をご自身の手で成長させていけるところがカイポケEMとしての魅力だなと書きながら改めて思いました。

2つ目は、チームを主軸とした組織体制の中でEMはどうあるべきか?が定まっていない。 EMの役割として色々と書きましたが、それはあくまでも、私が入社してからここまでに見てきた中でこういう役割は必要だなと思って定義してきただけのものになります。

他社さんのEMやEM界隈でのブログを読んでみると、もう少し違ったものになっていることが多いかなという印象があるので、ここからさらに組織が成長していくとそれに伴ってEMという役割の定義も変化していくのだと思っています。

なので、今ある姿が、本当に正しい姿なのか?に対しては絶えず疑問を持つようにしています。

一言にEMといっても、人に強い人やプロダクトや事業に強い人、プロジェクトに強い人など、同じEMという領域の中でも強みは人それぞれだと思っています。 そのため、EMという定義を頑なに1つ定めてそれ以外は違うと否定せずに、カイポケEMの軸を1つ作って個々人の強みを発揮していけるような役割定義を作っていけたらと考えています。

最後に今後どうしたい?

色々とやりたいことはあるのですが、まずは、しっかりと組織のパフォーマンスが発揮できる環境を継続的に作り上げていきたいと考えています。

常々、外的要因や内的要因によって組織は変化していくものです。 どんな変化にあったとしても、常に変わらない最低限のパフォーマンスを維持しつつ、柔軟に最大限のパフォーマンスを発揮するためにはどうしたら良いかを考えて素早く実践できるような体制を作り上げていきたいと考えています。

たくさんの記事に溢れているような様々なこれまでにはない新しいアイデアを常に積み上げるのは難しいなと感じています。 それよりも当たり前にできていることをたくさん増やすことが今の組織にとっては最良の選択肢だと考えます。(簡単に育成と一言で言っても、けっこう大変ですよねw)

自分自身は、地道にコツコツと組織が良くなることを一つずつ積み重ねていこうかなと思いました(地味ですけどw)

最後に、ちょっと告知です。

最初の方でも少しご紹介させてもらいましたが、カイポケの開発組織では、絶賛、エンジニアリングマネージャーを募集中です。

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組織として人の育成やチームをより成長させるにはどうするべきか?など、まだまだ組織が未熟な状態です。

そのため、以下のような人とはお話をさせていただきたいなと思います。

  1. 人に対して、如何に成長をさせていけるか?(育成)、組織へ入ってきてくれた人たちが活躍していくにはどうするか?(オンボーディング)を一緒に人の成長を喜びに人に熱い気持ちを持ってくれる人。
  2. プロダクトへの貢献を、組織としてどう達成していくかを意思決定をして組織・プロダクトの舵取り役としてプロダクト・組織の成長に対して組織マネジメントの観点で急成長を遂げるプロダクトに携わってみたいと思っている人。
  3. これら以外でも、もっと人と組織に対して、働きかけをしたいと考えているここまで読んでくれた方。

まだまだ未熟な組織ではありますので、ご自身の手で組織をより良くしていける余地はたくさんあります。

ちょっと気になるな?と思った方は、まずはカジュアル面談でもいいのでお話しましょう。

*1:プロダクトマネジメントトライアングルというプロダクトマネジメントの役割・定義をまとめたものがあります。その派生として、エンジニアリングマネジャーの役割をまとめたもの。