社会課題に取り組みたいRuby大好きエンジニアがセカンドキャリアにエス・エム・エスを選んだ理由

こんにちは。2022年10月にエス・エム・エスに入社した塩井です。 現在はプロダクト開発部介護キャリア開発グループにて、介護職向け求人情報サイト「カイゴジョブ」の開発を行なっています。 この記事では、私が前職からの転職先にエス・エム・エスを選んだ理由、そして実際にエス・エム・エスで働いてみて感じていることなどをご紹介したいと思います。

誰?

改めましてしおいと申します。Twitterでは @coe401_ 、GitHubでは @shioimm と名乗っています。 前職では東京と福岡に教室を展開する小中高校生向け英語塾の社内開発チームで学習管理システムの開発を行なっていました。 プログラミング言語Rubyとそのコミュニティが大好きで、好きが高じた結果RubyKaigi 2021とRubyKaigi 2022にて登壇の機会をいただきました。よく地域Rubyコミュニティのミートアップに出入りしています。

前職までのあらすじ

前職が英語塾の会社であったことを前述しましたが、更に遡るとそれ以前はプログラマではなく、コールセンター業務や事務職で数社を転々としていました。そうするうち、「せっかく働くのなら自分が働いた分、少しでも世の中が良くなるような仕事をしたい」と考えるようになりました。 世の中には、解決すればもっと世の中が良くなるような課題がたくさん存在しており、それらの課題に取り組んでいる企業・団体・人々もまたたくさん存在しています。その中でも特に、テクノロジーの力で社会課題の解決を目指すようなプロダクトを作る仕事をしたい、と考えてプログラマになることを志し、自分の中での大きな関心ごとであった教育事業に関わるため前職で働き始めました。

とはいえ特にコンピュータサイエンスについての素養はなく、付け焼き刃で少々Rubyをかじった程度の状態で職に就いたため、最初は右も左もわからず…。社内では周りの上司や先輩方にお世話になり、社外ではRubyコミュニティの人々と交流しながら七転八倒しているうちに何とか業務でも趣味でもたのしくプログラミングができるようになっていきました。 前職は小さなチームで小さなプロダクトをじっくり開発するという特徴があったため、自分たちで考えて実現できることも多く、次第に開発をスムーズに進めるための自分たちらしいやり方も整っていきました。 2021年から2022年にかけては事業部を含めたチームメンバーたちとのn人n+1脚で、将来のサービス開発に向けた土壌を整えるための一連の大きな改修を行い、それらがひと段落つきそうな気配が見えた時、このサービスはこれから先も続いていくけれど、自分の仕事はここまでだな、という感覚が自分の中に芽生えました。プログラマとして初めての転職のタイミングがやってきたのです。

3つの転職条件とエス・エム・エス

さて転職を考えるにあたり、こんな会社で働きたい、というふんわりとした条件を3つ考えました。それは、「やっぱり世の中が良くなるような仕事がしたい」「今よりももっと技術力を高めたい」「Rubyが好きな人々と一緒に働きたい」というものです。

そして、いろいろな会社の方からお話を伺った中で、これらの条件を全て満たしていたのがエス・エム・エスでした。

①「世の中が良くなるような仕事がしたい」

転職先が自分自身の問題として力を尽くしたい社会課題に取り組んでいる会社であってほしい、というのは自分がプログラマになることを決めた動機づけであり、どうしても外すことのできない条件でした。

これに対し、エス・エム・エスは高齢社会が直面する社会課題の解決を目指す会社です。 ご存じのとおり少子高齢化・人口減少は、この社会における喫緊の課題であり、これから時間の経過と共に人口動態がどのように変化していくか、それによって世の中がどのように変化していくか、はある程度予測可能である一方、それをどのようにすれば解決できるのかについては今なお手探り状態です。エス・エム・エスでは40以上ものサービスを展開しており、介護・医療・ヘルスケア・シニアライフという4つの領域でそれぞれに情報インフラを構築することでこれらの課題に向き合おうとしています。

また医療・介護は社会にとっての大事な関心ごとであると同時に、自分の家族や自分自身の人生に直接関わる大事な関心ごとでもあります。老いと無縁な人はいません。 カジュアル面談の際に「介護にまつわるサービスは介護を受けるその人のためのサービスでもあるけれど、その家族のためのサービスでもある」と技術責任者である田辺さんが仰っていたことが印象に残っています。

②「今よりももっと技術力を高めたい」

前職ではプロダクト開発が売上に直結するビジネスモデルではなかったため、腰を据えて機能を考える、開発に取り組むという経験を積むことができました。 一方で自分自身の経験不足による引き出しの少なさを痛感しており、転職先では前職とはまた異なる開発経験を積むためにより規模が大きく・成長がはやく・そして長く使われるプロダクトの開発に携わりたいと思っていました。

これに対し、前述の通りエス・エム・エスは4つの事業領域で40以上ものサービスを提供しており、それらの中には歴史があり規模の大きいものから比較的新しいものまで様々なものが含まれています。それらの共通点は、いずれも10年20年と成長し続けるサービスを目指して提供されているという点です(高齢社会の課題に向き合うということはそれほどに長い時間を見据えてのサービス提供が必要であるためです)。 こうした特徴を踏まえて、エス・エム・エスで開発者として働くということは、長い時間をかけて成長し続けるサービスに関わることができるチャンスであると感じました。 同時に、キャリアを積んでいく中で場合によっては特徴の異なる複数のサービスに関わるなど選択肢の幅が広がる可能性もあるのではないかと考えました。

③「Rubyが好きな人々と一緒に働きたい」

冒頭でも自己紹介しましたが、私は職業プログラマであると同時にRubyistでもあります。そのため、同じRubyが好きな人々が働いているような、そして業務外での自分のRubyistとしての個人的な活動を見守ってもらえるような環境で働きたいと思いました。

一方、エス・エム・エスでは多くのサービスを多くのチームで開発しており、その全てのプロダクトがRubyで開発されているわけではありません。 しかし技術責任者の田辺さんはもちろん、入社後私の所属先となった介護キャリア開発グループにもRubyコミュニティでおなじみの人々が所属しており、そして会社としてはRubyKaigiやKaigi on Railsなどのカンファレンスにもスポンサーとして協賛しており、Rubyコミュニティと地続きの環境であることに間違いありません。

(余談: 入社直前に参加したRubyKaigi 2022では現地会場のホワイエにて、入社後の私の上長である諸橋さん、私、そして私にとってのRubyコミュニティの憧れの人々という面々でお喋りするというとてもRubyKaigiっぽい一幕があり、地続き感溢れていました)

こうしたことを踏まえて、改めて「こんな会社で働きたい」を考えてみた時、自分にとってエス・エム・エス以上の選択肢はない、と判断しました。そして実際の転職活動ではエス・エム・エス一社のみに選考を申し込み、ありがたいことに入社が決まったという次第です。

エス・エム・エス入社後の日々

ということで入社して数ヶ月が経ちました。 予想はしていたものの、前職とは会社の規模・事業ドメイン・技術スタック(一部)・開発の進め方…と何もかもが違う環境に身を置いているためまだまだ学ぶことの多い目の回るような毎日を過ごしています。 と同時に、ここまでの数ヶ月は自分にとってエス・エム・エスは最良の選択だった、という点について確信を持つことのできた数ヶ月でもありました。

私の所属先である介護キャリア開発グループで開発している「カイゴジョブ」は、介護従事者の方々が新しいキャリアを歩むお手伝いをするための求人広告サービスです。 エス・エム・エス社内にはカイゴジョブに隣接する他のサービスもあるのですが、私の入社当時はそれらのサービス間を横断するような形でより手厚くユーザーの方の支援ができるようにするための機能開発の真っ最中でした。どんな機能を開発すると、それがどんな形で介護従事者の方々のもとに届き、それによってどんな風に世の中が少し良くなるか、を入社直後から早速体感することになりました。

技術面では予想の通り、前職との主に事業ドメインの特性や事業規模やインフラ構成の違いなどから自分にとって初めて出会うような課題が数多くあり、その分学びの機会に恵まれています。 それに加えて頼りになるチームメンバーの先輩たちに囲まれながら、困り事を気軽に相談できるSlackチャンネルや過去の開発の知見が詰まった膨大なドキュメントを活用しつつ日々の開発を行なっています。 さらには開発メンバーの間でごく自然にペアプロ・モブプロが行う文化があり、私の好きな『達人プログラマー』の一節にある「一人ぼっちでコーディングに取り組んではいけない」というTipsが体現されている環境で働いています。 (最近は開発タスクを管理しているTrelloにてペアプロ相手を自動アサインする「モブりたい」ラベルが追加されるなどどんどん運用が進化しています)

そして何より、開発に責任感を持って真摯に向き合い、ごく自然にお互いに助け合うチームメンバーの姿勢からはいつも刺激をもらっています。 チームメンバーである児玉さんによる先日の記事『アジャイルでビッグバンリリースの不確実性を低減する試み』の結びに

今回、私達は開発とテストの工程を並行するプロセスを採用し、デザインリニューアルプロジェクトを進めてきましたが、はじめからこの開発手法を確立できていたわけではありません。日々のプロセスの中で上手くいったことや課題に感じたことをチームでふりかえりながらプロセスを最適化してきました。

とあることからも、より良いやり方を皆で模索し続けるチームの真摯さが伺えます。 カジュアル面談の際に田辺さんが「エス・エム・エスのメンバーには誠実な人が多い」と仰っていたのを日々実感しており、自分もその一員として事業、プロダクト、チームに対して誠実なメンバーでありたいと思っています。

tech.bm-sms.co.jp

おわりに

以前、チームメンバーである真下さんの記事『エンジニアはプロダクトの事業領域に関心を持ってなければいけないのか?』が投稿されました。

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エス・エム・エスで開発に携わる各部署メンバーへ入社時点でエス・エム・エスの事業領域(医療・介護・シニアライフ・ヘルスケア)についてどの程度興味を持っていたかについて調査した結果についてまとめたもので、なかなか興味深い結果となっています。 私自身も医療・介護・シニアライフ・ヘルスケアという事業領域に明確な興味を持っていたわけではありませんが、ふんわりとした「世の中が良くなる仕事がしたい」「もっと技術力を高めたい」「Rubyが好きな人々と一緒に働きたい」という気持ちで入社したエス・エム・エスで、現在は事業への手応えを感じつつ、技術的なコンフォートゾーンから出つつ、信頼できる人々と一緒に働くことができています。 この記事では執筆者である私にとってのエス・エム・エスが転職先としてどんな会社だったのか、について書き連ねてきました。この記事でエス・エム・エスに少しでも興味を持ってくださる方がいれば幸いです。