転職初心者のQAエンジニアが語る会社の魅力とやりがい

2021年10月にエス・エム・エスに、介護事業者向け経営支援サービス「カイポケ」のQAエンジニアとして入社した中村です。前職は第三者検証会社に勤めており、約15年ほどソフトウェアのQA業務に携わり、テスト設計/実施から始まり、テスト計画書/テスト報告書の作成やテストチームの管理など管理業務を経て、最近では、品質管理/分析、改善活動、テスト自動化といった業務を主に担当してきました。色々な現場を転々としてきましたがずっと一社で勤めてきたので、今回が初めての転職 🔰 となります。

本記事はQAエンジニアや品質に関心のあるエンジニアの方をターゲットと想定していますが、それ以外の方もエス・エム・エスにはこんなQA組織があるんだと、1つでも参考になる情報をお届けできれば幸いです。

転職の経緯

私が転職を考えた理由はシンプルで、色々な現場を転々として様々な製品や人たちに関わってきたことで、自身も事業を持つ会社に所属して腰を据えてより製品に向き合いたい・責任を持って製品に関わりたい、という思いが強くなったことにあります。転職先をエス・エム・エスに決めた理由はいくつかあるのですが、大きくは以下の3つとなります。

1. 今後の企業成長性が高く組織と共に自身も成長出来る環境にあること

こちらの入社エントリー記事でも紹介されていますが、「市場/事業が伸びている」という点は私も重要な判断基準としています。

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今後も成長していく企業に貢献していくことが自分自身の成長やモチベーションにつながると考えているからです。正直、入社前の介護業界知識は0に等しく、介護は大変そうという漠然としたイメージしか持っていなかったのですが、少子高齢化の社会で人材不足と財政難という非常に難解な課題があることは転職活動を通じて知ることが出来ました。そのような社会的な課題の解決に微力ながら貢献出来るということはやはり大きなやりがいになると感じています。

2. 職場環境が良好で働きやすい環境にあること

私が働く上で特に重視しているのが、人間関係やチャレンジし易い環境にあるかといった点になりますが、カジュアル面談や選考工程を通じて会社や人の雰囲気が合っているという感触を得ていました。詳細は「入社して感じたこと」に記載していますが、その判断に間違いは無かったと感じています。

3. QAとして経験してきた自身のキャリアが活かせる職場であること

改善活動・テスト自動化の導入など自分が経験しモチベーションを持っている業務が会社の求めていた部分とマッチしていました。後述する「取り組み事例」に進行中の施策を紹介していますが、早速その辺りを担当させてもらっています。

入社して感じたこと

気軽にコミュニケーションが取れる

現在はリモートワーク環境下ですが、コミュニケーションは非常に取りやすいです。定期的なミーティングも開催されていますし、ビデオ通話などで気軽にコミュニケーションが取りやすくなっていることも良いポイントだと思います。また、厳格な上下関係というものも無く意見を言いやすい環境にあると思います。

高い品質意識

品質を高める・より良い製品を作る・顧客に使ってもらう、といった意識の高いメンバーが集まっています。

開発やテストの規模を考えるとテスト期間中に検出される不具合の数が非常に少ないと感じました。業界知識や製品知識(古くからあるサービスですが、その当時のことを知る人がほぼいないという状況)が充分とは言えない中でもこうした成果が出ている点を見ると、いかに慎重&正確に企画、開発、テストがされているかが分かると思います。

また、エンジニアで介護業界を経験している方はあまりいないのですが、勉強会が各所で開催されているなど、ドメイン知識の習得はもちろん、顧客が何に困っているのか?どうすれば使いやすくなるか?といった情報のキャッチアップなど経験不足を補うための取り組みが活発に行われています。

チャレンジし易い

上長の理解もあり、方向性が合っていれば細かい部分のやり方や意思決定は裁量を持ってやらせてもらえること、短期の成果で見るのではなくゴールに進んでいることが分かれば失敗したり遠回りしても評価されることが、チャレンジのしやすさを感じる大きな要因になっていると思います。ただ、チャレンジへの制限はないので手を出す範囲を広げすぎるとパンクする危険性もあるので注意が必要ですが、上手くバランスが取れれば自身の成長にもつながる非常に良い環境だと思います。

オンボーディング

入社後の研修は充実しており、全体的な研修として会社の経営理念やルール、介護業界やカイポケの説明を受けられるので介護業界の知見が無くても大丈夫です。その後は各部門に移動してより詳細の説明や研修を受けることになるのですが、私が配属したQAチームでは、まずは製品を理解することを目的に操作マニュアルに沿ってカイポケを一通り触るところから始まります。その間のフォロー体制も充実しており、気になったことや不明点はすぐに確認出来る環境にありますし、定期的に1on1が開催されるので現場には馴染みやすいと思います。

QAチームについて

ここからは入社してから私が取り組んでいる事例を簡単に紹介していきますが、その前に所属しているQAチームのことを簡単にご紹介しておきます。下記図の通り、QAチームは横断的な組織として存在しており、小チームを形成して各サービスチームに参加しています。

QAチームとしての役割は様々ですが、主に下記の作業を担当しています。

  • テスト前:仕様レビュー、テスト計画作成、テスト設計、テスト実装
  • テスト中:テスト実施、不具合報告、改修確認
  • テスト後:テスト結果報告、リリースサポート、市場障害対応サポート

取り組み事例①:開発/QAプロセスの整備

開発/QAチームでのコミュニケーションも適宜取れており、関係性も問題は無いように見えたのですが、関係者から話を聞いてキャッチアップしていくうちに下記のような漠然とした課題感が見えてきました。

  • 作業の透明性を高める必要がある
  • 上流フェーズでのコミュニケーション頻度が少ない

リリース内容ごとに柔軟性が求められるため、プロセスを統一することが難しいという側面もあるのですが、まずは現状のプロセスを整理/可視化しつつ具体的にどんな課題があるかを明確にしようと考え、プロセス図を作成しました。

※本取り組みは、以前別の記事でも紹介した「検証業務プロセスのフロー」をより具体的にして、更に開発側のプロセスや共通で実施するプロセスも記載した形になります。

以下は作成したプロセス図の一部ですが、下記の課題感が明確に出来ました。

  • テスト計画やテスト報告の共有に改善の余地がある
  • 定期的な振り返りが合同で出来ておらず、お互いの課題感を共有するタイミングが取れていない
  • 企画/仕様作成の段階でQAのアプローチが強化出来そう

今後は上記課題への対応はもちろんですが、最終的な目的はプロセスを作ってそれを守ることではなく、上流フェーズから品質・仕様・テストについてのコミュニケーションがもっと活発になる、改善点や課題に対しお互いの意見が言いやすくなるなど開発/QAの関係性がもっと強化される、ことにあると考えています。これらが仕組みとしてチームに定着するよう引き続き取り組んでいきます。

取り組み事例②:E2Eテスト自動化導入

ノーコードの自動テストツールが導入されたばかりで、調査や情報交換も活発に行われていましたが、時間的な余裕が無い&導入のノウハウが無いといった課題もあり、あまり進められていない状態でした。そのため推進やサポートが必要と判断しテスト自動化に関わっていくことにしました。

事前に何人かの方とお話しをしたのですが、E2E自動テスト実行やテスト実装には関わったことあるけど導入には関わったことがないというメンバーが多く、最低限知っておくべき知識のインプットは必要だと感じたので、まずは下記資料を参考にナレッジ資料(記載内容:メリット/デメリット・向き/不向き・導入フロー・活用事例など)を作成し勉強会を実施しました。

詳細は割愛しますが、その後は所属サービスチームでのテスト自動化を推進すべく下記の流れで進めています。

  1. 計画策定
    • 何を目的とするかによって対象や優先度は変わってくるのでまずはそこを明確に
      • 目的を決める
      • 自動化の対象を決める
      • 優先度を決める
    • 期日目標を設定しないとだらだらと進まなくなってしまうことも懸念されるので
      • マイルストーンを決める
  2. 設計
    • テスト実装/メンテナンスをしやすくする
      • 変数化/共通化
    • テストケースを他から独立させる
      • 前処理/後処理
    • テストの質を人に依存しないよう一定に保つ
      • Assert(どのタイミングで何をテストをするか)
  3. テスト実装(&テスト)
    • 手戻りのリスクが大きいので徐々に精度を上げて作り込んでいくため
      • 優先度が高いものから小さくスタート

現在はテスト実装まで進んでおり、ようやく形になってきています。ただ、今後の運用/保守を考えると、属人化への対策とテスト実行/結果確認を簡単に出来る仕組みの構築が課題としてあります。まだまだやることは盛りだくさんですが、弊社内でリグレッションテストの需要は今後確実に高まっていきますし、高速でテストを回す上で自動テストは必要不可欠ですので、重点的に取り組んで行く必要があると考えています。

最後に

以上、QAエンジニア目線での入社エントリを執筆させて頂きましたが、少しでも会社やQAチームの雰囲気・作業内容をお伝えできたでしょうか?しつこいようですが間違いなく言えることは、コミュニケーションが取りやすい、やりたいことにチャレンジしやすい、やりがいを持って仕事が出来る環境であるということです。

最後に「やっていきたいこと」として大きく2つの施策を紹介しましたが、不具合分析導入、ユーザビリティテスト強化、脆弱性テスト強化、市場障害の撲滅、などなど他にも考えなければいけないことはたくさんありますし、今後はQAの活動範囲もどんどん広がっていくことが予想されています。ですが、QAエンジニアの数はまだまだ足りておらず、一緒に働く仲間を絶賛募集中です!少しでも興味を持たれた方がいたらカジュアル面談へのご応募を宜しくお願い致します!!

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