エス・エム・エスでは、より働きやすく居心地の良い空間を作るために様々な社内制度を提供しています。2020年8月からは、エンジニア向けの技術書が自宅に無償で届く福利厚生を開始しました。
この制度を利用すると、Slack内の購買用channelに、書籍のAmazon URLを書いて購買担当者にメンションをするだけで、即日注文され自宅に技術書が届きます。出社も経費申請の必要もありません。
本記事では、新しい取り組みについて詳しくご説明するとともに、エス・エム・エスで行われているエンジニアの支援やその根底にある想い、社風が感じられるエピソードをご紹介していきます。
Slackでポストすれば完了。技術書が自宅に届く福利厚生
エス・エム・エスには、もともと技術書の購入支援制度がありました。Slackで一声かけるだけで会社に書籍が届くシンプルな制度です。
しかし、新型コロナウイルスの影響で自宅からのリモートワークが中心となり、今までのように会社に書籍が届く形での運用は難しくなってきました。新たなワークスタイルでも社員の学びを支援していくために、取り組みを更新する必要がありました。
エス・エム・エスには50人前後のエンジニアが在籍しており、普段から意見交換も積極的に行われています。技術書購入に関しても、どのようにするのが一番良いのかアイデアを出し合いました。しかし、誰かが会社に本を取りに行き、さらに転送するのは現実的ではありません。新たな制度が必要でした。
そこで、全社横断的な仕事を担当するコーポレート部門に相談したところ、「購買用のSlackチャンネルに書籍のURLをポストしてもらい、住所をDMしてもらう」という方法に落ち着きました。
Slackから購入の依頼をすると、コーポレート部門がアマゾンで書籍を購入し、購入時に送付先を自宅に設定してくれます。一般的にアマゾンで書籍を購入すると、納期についても連絡が来ますが、コーポレート部門はメールの内容をもとに具体的な納期についてもSlackでお知らせしてくれます。
発案から運用開始まで3日。部門の壁を超え、建設的に対話する組織カルチャー
エンジニアの学習支援の他に、エス・エム・エスには特徴的な社風があります。それは部門間の風通しの良さです。
今回、当初はエンジニアチーム内で相談をしていましたが、なかなか決め手となるアイデアが出ませんでした。そこで、コーポレート部門に「一緒に考えて欲しい」と相談を持ちかけたところ、2日後には新しい運用体制の提案があり、3日後から利用開始となりました。このように、社内で新たな取り組みをする際、私たちは積極的にコーポレート部門に相談をします。コーポレート部門は全部署からの相談を一手に引き受けていますが、要望や相談を持ちかけたときに嫌な顔をされたことは一度もありません。
背景説明をして、どうすればスムーズに実現できるかを一緒に考えてもらった結果、すぐに回答を出してもらいました。以下のSlackのスクリーンショットの画面は当時のメッセージなのですが、「神」スタンプが多く押され歓迎されました。
実施後の社内での評判も良く、採用の場面や社外で取り組みについて話した際も「それはいいですね」と言ってもらえることが少なくありません。
部門間のやり取りが少なく縦割りの組織体制だと、相談を持ちかけても変化が遅くなってしまうこともあるでしょう。しかし、前例やしがらみにとらわれず、部門の壁を超えて目的に向けて一緒に考えることが重要だと私たちは考えます。もちろん、エンジニア同士も気軽に意見を言い合える環境です。
エンジニアをサポートするための環境づくり
このような社内体制・制度の背景には、エンジニアにできるだけ仕事に集中してもらい、良い環境で働いて欲しいという想いがあります。
営業などの社外に出る職種と異なり、エンジニアは外に出ることや接待も少なく、経費精算の機会はほとんどありません。経費精算のやり方を忘れてしまいがちですし、紙で印刷して領収書を糊付けして提出するなど、慣れない作業に少なからず心理的ストレスもあるでしょう。そもそも経費精算などの事務作業に苦手意識を持つ人も少なくありません。
できるだけ事務作業の負担を減らし仕事に集中してもらうためにも、シンプルな仕組みづくりは非常に重要です。
さらに、エス・エム・エスには学びたいエンジニアを積極的に支援しようという社風があります。書籍購入支援だけではなく、サファリブックスオンライン(オライリーの電子書籍読み放題)の提供やカンファレンスの参加費にも積極的に投資しています。
相談してすぐに「どうやったら実現できるか」を考え、方法を決定し、進めていけたことは、とてもエス・エム・エスらしいエピソードです。新たな制度の詳細だけではなく、本記事から私たちの普段の取り組みや社内の雰囲気が伝われば嬉しく思います。
今後も、作業を最小化する取り組みや仕組みづくり、エンジニアが働きやすい環境作りを継続して行い、発信していく予定です。ぜひ記事をご覧いただければ幸いです。