チームの力で技術的負債に立ち向かう組織にジョインして感じたこと

はじめまして。エス・エム・エスでエンジニアをしている宮坂です。

これまでは、主にWebサービスを提供する会社でエンジニアやマネジャーをしてきましたが、2022年1月に入社し、エンジニアとして介護事業者向け経営支援サービス「カイポケ」の開発に携わっています。

入社して間もないですが、エス・エム・エスに入社して感じたことを書いてみようと思います。

今まで何をやってきたか

学生時代からコンピュータを使った仕事に就きたいと思い、大学では情報工学を専攻。大学卒業後に入社した会社では、新規ビジネスの立ち上げを担うを行う部署に配属され、その立ち上げに必要な開発を担当していました。組込み機器の開発からWebアプリケーション、インフラまで様々な技術的な経験ができました。

ただ、その組織の性質上、プロトタイプの開発で終わることが多かったため、世の中の人たちに役に立つものを作りたいと思い、転職。その後、Webサービスのバックエンドのアプリケーション開発を主にWebサービスの会社を2社ほど経験しました。アプリケーション開発だけでなく、安定的にサービスを提供するための全体のアーキテクチャを考慮したシステム構築やチーム間の仕様調整なども経験し、エンジニアとして良い経験ができたのではないかと思っています。

また、どちらの会社でもエンジニアだけでなく、マネジャーもやったりしていたので、役割としても様々な経験をすることができました。何度かマネジャーとプレイヤーとで行き来しましたが、エンジニアとして手を動かしつつもマネジャーとしてうまくいかなかったことをどうやって他の人は解決しているのか?という視点も持ちながら働くことができて、いろいろと視野が広がったような気がしています。

エス・エム・エスに入社した理由

エス・エム・エスという会社を知ったのは、スカウトが来たときでした。正直、それまではどんな会社なのかよくわからず…。 ただ、介護や医療という分野は、自分たちの親の世代に差し迫っていることを実感していることもあって、今後のニーズも高く、「世の中の人たちに役に立つものを作りたい」という自分の指向にもマッチし、自分の経験を活かすには良いかも知れないと思い、話を聞くことにしました。

今まで経験した転職活動に比べると、多くの方々と面接や顔合わせをさせてもらいました。 そのお陰で、

  • ビジネスの戦略に筋が通っていて、堅実な開発をしている印象を持った
  • 技術的負債の返却にエンジニアだけでなく会社全体で注力する姿勢が垣間見えた
  • 一人で気負うことなく、チームで一緒になってゴールを目指せそう

というようなことを思いました。

特に介護業界は慢性的な人手不足で、テクノロジーを活かして課題を解決していくことに意義を感じましたし、新たなデバイスなどを活用していく将来のイメージを面接の中で語られていて、自分の経験も活かせるし、さらに新たな技術的なチャレンジも今後できそうという面白さを感じました。

また、それぞれ別の会社で昔の同僚だった、光宗さん岩田さんがいたのも大きかったと思います。特にリファラル採用というわけではなかったのですが、昔一緒に働いていた仲間とまた一緒に働けるというのは心強いという思いもあり、入社することにしました。

入社してどうだったのか

現在は、カイポケのアーキテクチャ改善に携わっています。

日頃接することのない介護業界の業務知識を得るのは難しく、聞き慣れない言葉も多いのですが、介護の現状や高齢社会を迎える日本の将来を考えると、介護業界をITの力で支えていくことにやり甲斐を感じつつ、日々キャッチアップしています。

入社すぐのオンボーディングには力を入れてやってもらいました。 オンボーディング担当者を一人を付けて様々なサポートするパターンが多い中、入社前から、いち早く立ち上がるためにはということで、チーム全体でオンボーディングを考えてもらったようでした。事前にオンボーディングタスクを洗い出し、誰が何をやるのか分担してもらうことで、自発的にオンボーディングに関わってもらったような気がしています。

こういったところにも表れているのですが、会社の文化として、担当一人が黙々と作業していくというよりは、チームみんなで作業する時間を確保し、その時間を使って物事をドライブしていく文化なんだなということを感じています。設計やプログラミングなども話をしながら作業を進めることが多く、一人で気負わず相談しながら進められていて、特に右も左もわからない時期に様々な意見や気付きをすぐにインプットしながら、キャッチアップできたことは非常に良かったなと思っています。

お陰で早い段階でチームに馴染むことができましたし、自分も何をやったらよいかわからないということもありませんでした。現在フルリモートでの勤務で、最初はどうなるかなという不安はありましたが、違和感なく今の仕事に取りかかれた気がしていて、チームのみなさんには感謝しています。

また、今のチームでは、ソフトウェア設計手法に DDD を採用し、アーキテクチャの改善に向けて介護領域の業務を再度分析しています。Domain-Driven Design Starter Modelling Process に倣い、定義されている一つ一つステップを踏みながら、開発対象をソフトウェアに落としていっています。(Domain-Driven Design Starter Modelling Process の取り組みについては、今後具体的にご紹介できればと思っています。)

技術的負債やアーキテクチャの改善に対しては、今までの自分の経験ではエンジニアだけで仕事を進めていくことが多かったのですが、DDD を通して、エンジニアだけでなく、PdMやドメインエキスパート、デザイナー、QAが一丸となって進めています。入社前に感じたプロダクトの改善を組織全体で解決していこうという姿勢を体感することができていて、技術的な改善には比較的進めやすいのかなということを感じています。

これから

アーキテクチャ改善は始まったばかりです。 自分としてはまだ触れたことのない Kotlin や GraphQL など新たな技術に触れながら、モダンなシステムアーキテクチャを採用しプロダクトを作り上げていくフェーズに不安を感じつつも、新たな価値が生み出せることに非常にワクワクしています。

自分は知識も技術もまだまだですが、今後より加速する高齢社会に対して、より良いプロダクトを提供し続けられるように、今後もチーム一丸となって頑張っていきたいと思っています。