この記事は株式会社エス・エム・エス Advent Calendar 2024の12月18日の記事です。
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こんにちは、株式会社エス・エム・エスで全社の業務改善を推進するBPR推進部で責任者をしている稲留(いなどめ)です。今日はAdvent Calendarの場を借りて、エス・エム・エスのBPR組織についてお話したいと思います。
まずはじめに、簡単な自己紹介
大学卒業後のファーストキャリアはSIerで、エンジニアとITコンサルタントとして、合計10年程度キャリアを積み重ねました。その後、事業会社で全社横断プロジェクトの推進や事業管理・管理会計・人事などのバックオフィス部門を経験し、2015年にエス・エム・エスにjoinしました。
現在は、BPR領域の責任者として、BPR推進部の戦略策定や浸透、人の採用や組織マネジメント、各種PJTの実行支援などを担当しています。
BPR推進部の具体的な仕事としては、事業部門の人達と共に、業務改善施策の企画や実行、PaaSやSaaSを中心とした業務システムの構築・導入・運用によって事業パフォーマンスの向上に貢献したり、会計、人事、法務、総務などのコーポレート部門の業務遂行や部門横断の意思決定を支えるシステム基盤を構築したりして、事業の拡大と会社の成長のために日々取り組んでいます。エス・エム・エスでBPRと呼んでいる領域は、会社によってはBizOpsやコーポレートITと呼ばれていることもあるかもしれないので、読者の皆さんの会社の事例に当てはめて、適宜読み替えて頂ければと思います。
事業の成長と会社の発展を支えるためのシナジーを最大化し従業員の生産性を向上するのがBPRのミッション
エス・エム・エスの成長の道筋
エス・エム・エスが事業活動しているのは高齢社会マーケットです。少子高齢人口減少社会の日本においては、価値提供先の一つである高齢者が2040年までは増え続けることが確定しているため、継続的に拡張する成長市場であり、それゆえに強い競合プレイヤーも多数存在している熾烈な競争環境でもあります。そのような成長市場のなかで、競争に勝ち抜いて事業を拡大し、複数の事業領域を展開したり、多様なビジネスモデルをさまざまな国や地域で展開し、事業者◦従事者◦エンドユーザに重層的なサービスを提供する規模となることで、社会課題を解決できるようになると考えています。エス・エム・エスではそのような成長過程を通じて、ミッションとして掲げている『高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける』ことを目指します。
エス・エム・エスのミッションについてはコーポレートサイトを参照
それぞれの事業が単体で顧客の課題を解決し、ビジネスとしても成長し続けることを目指しながら、同時に、エス・エム・エスという会社がそれらの事業を運営している意味合いを考えて、その効果を最大限発揮できるようにする必要があります。それは、主要事業で得た利益を新規事業に投資したり、会社全体の信用力を背景に資金調達をしたり、という財務的な側面もあれば、多角化経営をしているからには活かしていかないといけない、事業間シナジーの積極的活用と推進といったものまで、様々あります。BPRでは、この事業間シナジーがしっかりと発揮される状態を目指して活動をしています。
シナジーを最大化するとは、具体的にどういうことか?
エス・エム・エスという会社と、各事業がベストなペアとしてあり続けるためには、各種コーポレート機能が高い専門性を持って各事業をサポートして事業パフォーマンスを最大化することと、各事業が有している顧客情報やブランドなどの戦略的な資源を相互に活用したり、営業やマーケティングが持っている仕組みや知見などのケイパビリティを利用して事業領域を拡張することが重要です。
コーポレート領域では世の中的に多くのSaaSが溢れているので、それらのITツールをうまく活用して効率的に業務を遂行しながらも、事業活動や組織状態に関する情報を適切に蓄積し、事業支援や意思決定支援ができるようにすることが求められます。また、非エンジニアが多い領域なので、彼らの生産性を向上させるために生成AIなどのツールを導入したり、活用のリテラシーを高めたり、安全に使えるようなガイドラインをつくることで、個々の従業員の生産性を最大化することも重要になります。
事業間シナジーの領域では、ビジネスモデル毎にEnd-to-Endでのビジネスプロセスの改革を事業責任者やプロダクトマネジャー等と共に検討・推進しながら、事業間で共通する顧客情報を全社的に活用できるように情報設計、システム設計をしたり、事業間でのクロスセルが進むような連携施策の推進などが具体的な仕事内容になってきます。
事業の拡大と会社の発展を両立させるBPR組織に求められるケイパビリティ
経路依存性が高く複雑に絡み合った課題を解決するために、全体最適で物事を考える
顧客からの期待や要望を受け取って、様々な職種の人達が多様な専門性を発揮して顧客にサービス提供する一連の仕事の流れは、社内の多くの部署が情報のやり取りや加工をしながら進んでいきます。
よって、ある部門の、特定のプロセスにおける、個別のシステムだけを改善しても成果にはつながりません。多くのステークホルダーがそれぞれの目線で要求を提示する中で、それらがしっかりと顧客への価値提供につながるものなのか見極めて、優先度合いを決定し、実行に移していかねばなりません。
また、プロセス、システム、データ、組織、ルールやポリシーなどが複雑に絡み合って仕事は成り立っているので、様々な観点で検討し、最適と思われるソリューションを見出して、一体となった改革・改善を進めていかないといけません。
そのためには、特定のissueに対して個別最適だけで物事を考えるのではなく、単独の事象が起こる背景や構造を俯瞰で捉えて、対処する必要があります。
クロスファンクションでのプロジェクト遂行
そのような全体最適の視点をもって仕事を進めていくためには、対処するBPRのメンバーが幅広いissueに対応するための知見を持っているのが大前提ですが、すべてをBPRだけで実行するのは難しく、足りない知見をビジネスサイドのメンバーから引き出したり、様々な職種の専門家と連携したりして、進めることが求められます。Issueに対してプロジェクトをセットアップし、社内外の専門家や担当者と適切な役割分担を設定し、プロジェクトを遂行していきます。
そのような部門横断のプロジェクトを推進するBPR組織には、様々なメンバーがいます。価値提供先である事業やコーポレート機能を深く理解して、共に戦略を立案したり、施策を実行したりするビジネスアーキテクト、Salesforceやkintoneなどの特定のPaaSの構築・運用から、それらではカバーできない領域のシステムをフルスクラッチで構築したり、データ蓄積や分析のための基盤を構築したりする様々な専門性も持つエンジニア、多くのステークホルダーが関わるプロジェクトを企画実行するプロジェクトマネージャー、日々のシステムの運用を支えるシステムアドミン、従業員の問い合わせに対応するヘルプデスクなど、それぞれが持つ特性や専門性を活かしてチームとして動いています。
BPR組織で働くことのやりがい
業務改革や改善のプロジェクトを推進することは楽な仕事でありませんが、事業間連携やクロスセル施策の推進は直接的な売上の向上につながりますし、作業の自動化や効率化によって無駄な時間を大幅に削減することは、コストの削減や利益貢献につながり、BPRではそれらの成果を身近に感じることが出来ます。
また、社内には立ち上げ期、拡張期、規模化期、変革期などの様々なフェーズの事業が併存しているため、夫々で異なる業務遂行上のissueに触れることができるのは、単一サービスやプロダクトを提供している会社では味わうことができない、純粋に面白い経験です。そして、自分が構築や運用に携わっている事業活動を支援する業務システムに対して、社内の人から直接フィードバックがもらえることはとても励みになります。さらに、それらの事業支援文脈における直接的、具体的なやりがいや貢献だけでなく、中長期で事業が継続的に発展する会社の仕組み作りにもチャレンジすることが出来ることも、BPR組織で働く魅力の一つだと思います。
ビジネスアーキテクトの仕事については西田さんのブログを参照
ビジネスアーキテクト × Salesforce:改善だけで終わらない、戦略推進と戦術実行を追求する - エス・エム・エス エンジニア テックブログデータエンジニアの仕事については、橘さんのブログを参照
Google Cloudを活用したキャリア事業のデータ分析基盤 - エス・エム・エス エンジニア テックブログ
おわりに
本記事では、多様なビジネスモデルをもつ成長企業におけるBPR組織のミッションやケイパビリティについてご紹介しました。ご紹介したとおり、BPRでは、ビジネスアーキテクト、プロジェクトマネージャー、Salesforceエンジニア、データエンジニアなど、様々な能力を持つメンバーが仕事を行っており、多くのポジションで積極採用を進めています!
事業拡大や会社成長のための、業務改革や改善にチャレンジしたい皆様の応募をお待ちしています。一見すると業務内容が分かりにくいところがあるかもしれません。そのような場合は、カジュアル面談にて、お話しできればと思いますので、ぜひ、ぜひこちらのページものぞいてみてください!